学校のようす__

9月の様子 その2

広島平和記念式典派遣事業



 9月7日(木)のお昼の放送で、上越市中学生広島平和記念式典派遣事業に参加した生徒が、事業報告をしました。 たいへん立派な報告内容でしたので、以下に紹介します。
 左の写真は、生徒玄関に展示されているその時の様子の写真です。



 私は 8 月に、上越市の中学生派遣事業で広島に行ってきました。広島では、平和記念式典に参加したり、資料館で様々な資料を見たりと、当時の状況の真実を学んでくることができました。そこで私が感じたことをみなさんにも報告させていただきます。
 1945年8月6日 広島に原子爆弾が投下され一瞬にして14万人もの命が奪われました。その事実は知っていたのですがあまりにも非現実的で、今まで具体的なイメージをしたことがありませんでした。しかし、資料館で当時の写真を見た時の衝撃は忘れることができません。たった一発の原子爆弾のせいで、広島は何も無い更地になっていました。その後各地で火の手が上がり、広島は一瞬にして地獄と化しました。原爆資料館ではそんな当時の様子を本物の資料を通して知ることができました。
 平和記念式典では、広島県知事や国際連合事務総長、総理大臣などの話を聞きました。岸田総理の話からは、「核兵器のない社会」の実現のためにより一層努力をしていくという姿勢が感じられました。また、式典の中で、広島の小学六年生 2 人が、平和への誓いをしていたのも印象に残っています。小学生たちの言葉から、「広島の人たちはあの時から今までずっと平和を願い続けている」ことを知りました。
 その後の灯籠流しでは、原爆が落とされた元安川に私自身も灯籠を流してきました。そこには日本人だけでなく沢山の外国人の人たちもいました。平和への願いが込められた灯籠たちが、ゆっくりと川を流れていく様子は、とても綺麗でした。ひとつひとつの灯篭を眺めていると、改めて「二度と戦争を繰り返してはならない」という気持ちになりました。
 今まで私は核兵器などの話を自分の身近に感じていなかったので、「自分にできることなんてなにもない」そう思っていました。しかし今回の広島派遣で、当時広島で何が起こったか、その結果どうなったかを詳しく知ることが私たちにできることの第一歩だと思うようになりました。当時のことを知ることで、犠牲者の人たちの思いを繋ぎ、平和に近づくことができると思います。原爆に関する資料は著作権などの問題で撮影が禁止されているため撮ってくることはできませんでした。だから、みなさんにも是非広島に行って実物をみてほしいです。必ず良い経験になります。今、こんな不安定な世界情勢だからこそ、「平和のために自分に何ができるか」を考えてみてください。これで広島派遣の報告を終わります。




2023年09月08日 中野 博史